テレビの大罪

医師の和田秀樹さんのテレビの大罪 (新潮新書)を読みました。いつ買ったか覚えていないのですが，積んでれ状態になっていたのを鞄にいれていたので，読みました。

本屋で帯の「元ヤンキーに教育を語らせる愚」というのに惹かれました。常々そう思っていました。
代議士になったY先生ではないですが，一度不良をした先生の方が良い先生だ，みたいな風潮がどうも気に入らなかったのですが，そう言ったことをズバズバ書いています。

テレビの本音と建て前みたいな部分がよく分かると思います。必ずしも和田さんが正しいばかりではないと思うのですが，テレビをこういった風に“見る”という姿勢はメディアリテラシーの観点から非常に大切ですね。

目次は以下ですが，気になる方は是非。
１．「ウエスト５８ｃｍ幻想」の大罪
２．「正義」とは被害者と一緒に騒ぐことではない
３．「命を大切に」報道が医療を潰す
４．元ヤンキーに教育を語らせる愚
５．画面の中に「地方」は存在しない
６．自殺報道が自殺をつくる
７．高齢者は日本に存在しないという姿勢
８．テレビを精神分析する

個人的に同じ風に思うのは，

新銀行東京に金を借りて返していないやつはきちんと返せ

って意見は，テレビでは聞かれないんですが，経営陣の放漫経営だとか，おい，石原責任取れ！という前に，金を借りたら返す，という常識的なことを守っていない，

新銀行東京に金を借りた人は金返せ！

ということをテレビで伝えて欲しいですね。返せそうにない人に融資をする愚もありますが，返せそうにもないのに“貸してくれ！”というのも同じくらい愚じゃありませんか？
後者に関して，われわれは寛大過ぎやしませんか？

きっと，石原さんもそう思っていると思いますよ。