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日中国交正常化 - 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦


大佛次郎論壇賞,アジア・太平洋賞特別賞のW受賞のためか,店頭在庫が少ない本だったのですが,たまたま入った二子玉川駅構内のBook1stで発見。年末に買って行き帰りでやっと読み終えました。

高校時代は日本史を選択してましたが,近現代史はほとんど授業も受けていなかったので,まったく知識が乏しい。

これを読むと日中国交正常化の意味がよく分かります。もちろん当時は生まれていません。が,やはりこういった歴史認識は,現代を生きる上で国民がある程度共有すべきものだと思います。それが,新書という形態にチャレンジした服部先生の思いでもあったのではないでしょうか。

とにかく服部先生の細かいな資料をどんどん積み上げていくスタイルには脱帽です。でもってそれが逆に読みにくということもなく。素晴らしい,につきます。

サブタイトルにある,"官僚たちの挑戦"という言葉にあるように,官僚のロジスティックなくして,この正常化はなかったと思われます。

一方で現在は,"官僚叩き"が激しいですよね。官僚が劣化したのか,国民が劣化したのか,いろいろと意見があるとは思いますが,官僚を使いこなす,田中・大平のコンビのような,新たな政治家がでてこなければ,日本はよくならないんだよな,と感じました。

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