がんばろう、東北、ならぬ、早稲田文系学部生
早稲田で教鞭をふるう佐々木宏夫先生の5月14日から15日のツイート(@hiroosasaki)気になりましたのでまとめてみました。
連休前に商学部のゼミ説明会があったのだが、出席者は3名。まあ、想 定通りだ。しかもその3人に向かって「自分の頭を磨く努力をするつもりのない人は、私のゼミに来てもお互いが不幸ですから、よそのゼミを考えてください」 などと言ってしまうのだから、最終的には応募者0人の可能性が高い。(続く)
(承前)自分で言うのもナンだが今の早稲田で真面目に経済学やゲーム 理論の勉強をしたのなら私のところに来るのが最善だが、「一流の」学生さん達はそう言う事に気付いていないようだ。(故清野さんのゼミにも殆ど学生が集ま らなかっと聞くし、今の早稲田の政経や商には学問を尊ぶ気風がないなぁ…。) 8:41 PM May 14th webから
大学で仕事をしていて今一番楽しい時間は大学院のゼミだ。少なくとも そこにはみんなで学問を作っているのだという空気が充満している。しかし夏には2人の院生がアメリカに行ってしまうし、新しい院生がくるかどうかもわから ないので、今後も同じ空気を保てるのだろうか?という不安が先行してしまう。 10:09 PM May 14th Twitterrificから
「学問には坦々たる大道はありません。学問の峻険な山道を登る事を厭 わない者だけがその輝かしい頂上を極める希望を持つのです。」若い頃読んだ時の記憶だけを頼りに書いているので、正確な表現でないかもしれないが、『資本 論』フランス語版序文にたしかこんな言葉があった。(続く) 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
承前1)数学科の学生時代試験に追われて勉強する時、常にこの言葉が 頭に浮かんでいた。「こんな抽象的な学問が何の役に立つのか?」という疑問をこの言葉は封じてくれた。あの頃勉強した数学の殆どはその後の人生で役に立た ないものだった。それでも若い頃一生懸命数学を勉強してよかったと思う。続く 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
承前2)マルクスが言う通り、学問は山登りのようだと思う。登り始め は頂上がどこかも分からずにひたすら辛く苦しい山道を登り続ける。そして、疲労が極限に達した時、森林限界を超えたあたりで突然視野が開けて頂上が見えて くる。その後は頂上を目指して快適な尾根歩きが始まる。(続く) 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
承前3)「本物の」学問をやるのに何よりも必要なのは忍耐だ。「何の 役に立つのか?」というような迷いを振り切って、忍耐強く勉強を続けていくと、いつの日にか突然展望が開けてくる。それからは学問が楽しくなり出す。忍耐 を必要としない学問は本物の学問でない。それはニセの学問だ。(続く) 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
承前4)数学、経済学、法学などの忍耐を要する本物の学問は、それに 専念できる学生時代にこそやるべきものだ。社会に出てから片手間にできるものではない。頭の回転が絶好調の十代後半や二十代前半に、社会に出てから片手間 でできるような「ぬるい」勉強をするのはあまりにももったいない事だ。(続く 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
承前5)私が以前のツイートで「早稲田の政経や商には学問を尊ぶ気風 がない」と書いたのにはこういう理由がある。忍耐を必要としない「ぬるい」勉強ばかりをやって、本物の学問をやった気になるのは勘違いの極みだ。頭は使わ なければ確実に退化する。若い時代には徹底的に頭を鍛えるべきだ。(終わり) 約23時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
補足1】この4月から慶應大学経済学部の准教授になったS君は国際的 に活躍する若手経済学者のホープだが、学部の頃私の授業を取っていた。学部時代の彼は全く目立たない学生だった。今は学振の特別研究員であり優れた研究を している私の院生のA君も、学部時代はパッとせず大学院で開花した。(続く) 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
補足2】確かに少なくとも経済学の場合、大学院からでも何とかやり直 す事は出来る。だがそれでも学部時代からやっておくに越した事はない。ましてや「文系」の大多数の学生は大学院に進まず学部だけで社会に出る。社会に出て から重たい「本物の」学問をやるのは至難の業だと思っておいた方がいい。続く 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
補足3】「学問の気風」に話を戻すと、忍耐を要する学問を学生が敬遠 する事だけが問題なのではない。本当は単に自分の努力不足や資質の欠如に起因して本物の学問が理解できないのを他人のせいにするため、経済学や数学等を やっても役に立たないよ、と言って他の学生まで巻き込もうとする輩が多い。続く 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
補足4】その結果忍耐を要する学問は敬遠され、学部内の知の空気も損 なわれて行く。例えば早大商学部での経済学系ゼミの不人気さの主要原因は教員にあるのでなく、学生の怠惰さと学問への無関心にあると思う。プライドの高い 高偏差値校の学生は自己責任を学問の有用性等の問題に転嫁しようとする。続く 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
補足5】この状況は多分政経学部(少なくとも経済系)も同様ではない か?故清野さんだけでなく、今でも何人かはいるしっかりした学者のゼミに人があまり集まらないと聞いた。学問的に厳しい先生が敬遠されがちになるのはある 程度仕方ないとしても、一流大学でゼミに閑古鳥が鳴くのは異常事態でないか。 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
これくらい挑発的なことを連投して、カチンとくる学生や逆に胸にズシンと響く学生がいれば、まだ捨てたもんじゃないんですがね・・・。笑 約14時間前 webから from Suginami Ward, Tokyo
私はこの問題が早稲田固有の問題だとは思いません。日本の経済経営系の多くの大学は多かれ少なかれ同様の問題を抱えているはずです。しかもゆとり教育に起因する学生の全般的学力低下が追い打ちをかけているという事だと思います。RT @39taro3beta 漠然と感じていた早稲田ダメ感を… 43分前 webから
承前)むしろ最近の学生を見ていて問題だと思うのは、授業に出てその場でパッとわかるものを「良い授業」と思い込んでいる節があるし、大学当局も妙に学生に優しくなってしまって「分かる授業が良い授業」的な姿勢で学生を甘やかしがちなんですね。(続く)
承前2)でもそれなりに中身のある深い学問だったら、聞いてすぐその場でわかるなんてことはあり得ないわけでして、予習復習をしっかりしてやっと理解できるものなんですね。「聞いてすぐわかる」ようなものは就職後電車の中で勉強すれば十分、大学時代にはもっと深い勉強をしましょう、という事です。 約16時間前 webから
う〜ん、きっと佐々木がメッセージを伝えたいような人は、先生のツイートをフォローしていないでしょう。
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